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不動産相続の相談窓口はどこが正解?状況別の選び方と「共有名義」の落とし穴

不動産相続の相談窓口はどこが正解?状況別の選び方と「共有名義」の落とし穴

不動産の相続は、現金とは異なり「物理的に分けられない」という特性があるため、非常にトラブルに発展しやすいものです。

また、2024年4月から始まった「相続登記の義務化」など、法改正への対応も急務となっています。

本記事では、不動産相続においてなぜ専門家のサポートが必要なのか、そして状況に合わせて「どこに相談すべきか」を、不動産実務と法律の両面から徹底解説します。

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不動産相続で「相談窓口」が必要な理由

相続が発生した際、「とりあえず自分で調べてやってみよう」と考える方も少なくありません。

しかし、財産の中に「不動産」が含まれていた場合、誰にも相談せず自己判断で行うのはハイリスクです。

▼相続財産における現金(預貯金)と不動産の違い

特徴現金(預貯金)不動産
分割のしやすさ非常に容易(1円単位で分割可能)極めて困難(建物や土地を物理的に分けるのは現実的でない)
価値の把握額面通り(明確)複雑(一物四価と言われ、評価方法で額が変わる)
維持コストかからないかかる(固定資産税、管理費、修繕費など)
換金性即時時間がかかる(売却までに数ヶ月〜数年)

上の比較表に照らして、相続財産における不動産が「なぜ厄介なのか」を次の4つのポイントから解説していきます。

  1. 不動産は「分割」が難しい
  2. 不動産は「評価」が難しい
  3. 感情トラブルになりやすい

①不動産は「分割」が難しい

例えば、実家という不動産を兄弟3人で相続する場合、物理的に3つに切り分けることはできません。

そのため、「誰かが住むのか」「売却して現金を分けるのか」「共有名義にするのか」という選択を迫られますが、この合意形成が非常に難しく、多くの家庭で相続トラブルの原因となっています。

②不動産は「評価」が難しい

不動産の価値は、時価(実際に売れる価格)だけでなく、相続税評価額(国税庁が定める路線価など)によっても異なります。

「古い家だから価値はないだろう」と思い込んでいても、土地の評価が高ければ多額の相続税が発生することもあるのです。逆に、市場価値が低いのに税法上の評価が高いという逆転現象も起こり得ます。

このような財産としての評価の難しさが、相続における揉め事の火種になる例は少なくありません。

③感情トラブルになりやすい

上に挙げたような物理的な理由のほか、不動産(特に実家など)には「思い出」という感情がつきまといます。

兄弟などで不動産を相続する際は、「長男だから継ぐべきだ」「介護をした私がもらう権利がある」「売りたくない」など相続人各人の主観的な意見がぶつかり合うと、法的な正論だけでは解決できなくなります。

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【状況別】不動産相続の際に選ぶべき相談窓口の正解は?

専門家に不動産相続の相談をする際は、それぞれの専門家が「何をしてくれるのか」、そして「何をしてくれないのか」を理解することが、解決への近道です。

ここでは、相続時の悩みや状況別に相談するべき相談窓口の代表例4つをご紹介します。

  1. 相続税が心配なら「税理士」
  2. 名義変更の手続きだけなら「司法書士」
  3. 親族間でもめているなら「弁護士」
  4. 不動産を売りたい・現金化したいなら「不動産会社」

相談窓口①相続税が心配なら「税理士」

税金計算・処理の専門家である税理士は、主に相続税の申告が必要な場合、または節税対策を行いたい場合に有力な相談窓口です。

  • 得意分野: 相続税申告、節税シミュレーション、特例の適用判断。
  • 注意点: すべての税理士が「不動産」に強いわけではないため、公式サイトの実績やSNSの評判などを参照し、不動産の評価額を適切に下げるノウハウを持つ税理士を選ぶ必要がある。

相談窓口②名義変更の手続きは「司法書士」

書類作成・不動産登記のプロである司法書士は、被相続人(財産を遺した人)の戸籍等の書類収集や相続登記の手続きを行う際に最適な相談先です。

  • 得意分野: 相続登記、戸籍謄本の収集、遺産分割協議書の作成代行。
  • 注意点: 司法書士は書類作成・収集・登記は行えるが、相続人同士の争いの仲裁や不動産の売却先の選定、節税対策の助言等はできない。
◆原則的に不動産を含む財産相続では税理士への相談は必須
2024年4月より相続登記が義務化されており、理由なく行わなかった場合は過料を科される可能性もあります。素人では相続登記の手続きは難しいこともあり、不動産を含む財産相続では実質的に司法書士への相談・実務依頼は必須となります。

相談窓口③親族間でもめているなら「弁護士」

法律の専門家・弁護士には、相続人同士の遺産分割の話し合いが決裂し、トラブルになっている場合に相談しましょう。

  • 得意分野: 遺産分割調停、交渉、法的な権利主張。
  • 注意点: 弁護士が入ると、他の親族も弁護士を立てることになり、「対決姿勢」が鮮明になってしまうため、相続人同士の関係性が悪化する可能性がある。費用も高額になりがち。

相談窓口④不動産を売りたい・現金化したいなら「不動産会社」

不動産売買のプロである不動産会社は、「相続した不動産の実勢価格を知りたい」「売ったお金を兄弟で分けたい(換価分割)」といった出口戦略の相談に向いた窓口です。

  • 得意分野: 不動産査定、売却活動、買主の探索。
  • 補足:共有持分や借地権など、権利関係が複雑な不動産の売買は一般的な不動産会社では対応できないこともあるため、自身が相続した不動産の種類に応じた専門性の高い不動産会社を選ぶ必要がある。

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「共有名義」の相談は専門性が高い窓口を選ぶべき理由

不動産相続において、最も注意すべきは「共有名義」での相続です。

ここでは、共有名義で不動産相続をするリスクとその場合の相談窓口の選び方をご紹介します。

  1. なぜ「共有名義」は推奨されないのか
  2. 共有持分の解消には、法知識と不動産実務の両方が必要

①なぜ「共有名義」は推奨されないのか

よくある失敗例として、例えば兄弟3人で実家を相続する際、その不動産に対する権利の割合(=持分)を「1/3ずつ」で相続するケースが挙げられます。

一見公平な分け方に見えますが、実際には共有名義での不動産相続は、以下の理由から問題の先送りに過ぎません。

▼共有名義の相続を避けるべき理由

  1. 売却には「全員の同意」が必要
    民法の定めにより、不動産の共有者のうち1人でも反対すれば不動産全体を売ることができない。
  2. 活用ができない
    同じく民法の定めにより、リフォームや賃貸に出す際にも共有者の合意が必要になり、活用の自由度が極端に下がる。
  3. 数世代後には「面識のない共有者」が増える
    持分は財産として扱われるため、現在の共有者が亡くなるとその子供たちに持分が細分化される。最終的には1つの不動産に対する共有者が数十人単位まで増え、不動産が塩漬け状態になる。

②共有持分の解消には、法知識と不動産実務の両方が必要

すでに共有名義になってしまっている、あるいは共有名義を回避したい場合、相談先となる不動産会社には以下のような知見やスキルが必要とされます。

  • 他の共有者の持分を買い取るための交渉
  • 1人分の持分だけを第三者に売却するスキーム
  • 共有物分割請求という法的手段への理解

しかし、これらはいずれも専門性が高く、一般的な不動産会社では対応できないケースも少なくありません。

そのため、このようなケースでは豊富な実績を持つ「共有持分専門」の不動産会社に相談することが重要になるのです。

当社センチュリー21中央プロパティーは、共有持分専門の不動産会社として多くのお客様のトラブル解決・ご売却を成立させてまいりました。
権利関係が複雑な共有名義の不動産でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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不動産相続の相談で失敗しないための3つのチェックポイント

最後に、各分野の相談先を選ぶ際に共通して気をつけたいポイントを3点ご紹介します。

  1. 「ワンストップ」で対応してくれるか
  2. 「共有持分」や「訳あり物件」の実績があるか
  3. メリットだけでなく「リスク」を説明してくれるか

ポイント①「ワンストップ」で対応してくれるか

上でご紹介した通り、不動産相続は、登記(司法書士)、税金(税理士)、売却(不動産会社)がセットで発生する可能性も高い手続きです。

そのため、1つの窓口で「登記は自分で司法書士を探してください」「税金は税理士に聞いてください」とバラバラに対応されると、相談も手続きも非常に煩雑なものとなってしまいます。

この点を踏まえ、各分野の専門家と連携し、窓口一つで全てが完結するネットワークを持っている事務所や会社に相談することが重要です。

なお、当社センチュリー21中央プロパティーでは社内弁護士や提携する各種士業と万全の体制を整えており、ご売却の際は煩雑な手続きを全てワンストップでお任せいただけます。

ポイント②「共有持分」や「訳あり物件」の実績があるか

相続物件の多くは、築年数が古かったり、境界が曖昧だったり、一部の親族が住み着いていたりと、何かしらの事情を抱えていることが少なくありません。

そのため、不動産相続に実績のない士業や一般的な物件しか扱ったことがない不動産会社では、相談しても各種手続きを引き受けてもらえないことがあります。

そのため、相談先の選定の際は、「共有名義」や「借地権」といった複雑な権利関係やトラブル案件の実績があるか否かを事例等でチェックしてみましょう。

ポイント③メリットだけでなく「リスク」を説明してくれるか

士業や不動産会社に相談した際に、「高く売れますよ」「共有名義でも大丈夫ですよ」と耳当たりの良いことだけを伝えられた場合、その後に不足の手間や金銭的なコストを負うことになる可能性があります。

そのため、依頼することによるメリットだけでなく、その先にあり得るリスクもあらかじめ誠実に伝えてくれるか否かをしっかりと判断しましょう。

▼不動産相続において想定されるリスクの例

  • 売却した際にかかる譲渡所得税の概算(税理士)
  • 放置した場合の空き家対策特別措置法によるペナルティ(弁護士)
  • 共有名義にした場合の将来的な売却不能リスク(不動産会社)

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まとめ

不動産相続の相談先選びは、以下の通り「自分のケースでは何を一番解決したいか」という目的によって決まります。

  • 相続税の処理 → 税理士
  • 登記手続き→ 司法書士(実質的に必須)
  • 相続を巡るトラブル解決 → 弁護士
  • 不動産の売却を含む出口戦略 → 不動産会社

また、「共有名義になりそう(なっている)」「親族間で意見が食い違っている」「地方の空き家で処分に困っている」といった複雑な状況であれば、法務と実務を兼ね備え、入り組んだ権利関係の整理に実績を持つ窓口へ相談することが、円満な相続につながります。

私たち中央プロパティーは、一般的な相続不動産だけでなく、共有持分や訳あり物件のトラブル解決にも高い専門性を持つ不動産会社です。

社内弁護士をはじめ、税理士・司法書士との強固なネットワークによるワンストップ対応でお任せいただけますので、ぜひご相談ください。

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この記事の監修者
塩谷 昌則
塩谷 昌則弁護士

エルピス総合法律事務所 代表弁護士/宅地建物取引士
東京大学法学部を卒業後、20年以上にわたり不動産法務の最前線で活躍する不動産トラブル解決のスペシャリスト。東京弁護士会に所属し、弁護士資格に加え宅地建物取引士の資格も有することで、法律と不動産実務の両面から深い専門知識と豊富な経験を持つ。

著書に「事例でわかる 大家さん・不動産屋さんのための改正民法の実務Q&A」がある。メディア出演やセミナー登壇実績も多数。