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住宅ローンが病気で払えない時の対処法は?相談先と注意点・任意売却まで解説

住宅ローンが病気で払えない時の対処法は?相談先と注意点・任意売却まで解説

病気やケガで働けなくなり、収入が途絶えたり減少したりした際、真っ先に不安になるのが「住宅ローンの支払い」です。

「治療費もかかるのに、ローンの返済なんて無理だ…」
「もし滞納してしまったら、家を追い出されてしまうのか?」

そんな不安を抱えている方に向けて、不動産売却のプロの視点から、病気で住宅ローンが払えなくなった時の対処法と、最悪の事態である競売を避けるための解決策を詳しく解説します。

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住宅ローンが病気で払えないときにまず確認すべき3つのポイント

住宅ローンの返済が苦しくなった場合は、感情的に「もうダメだ」と諦める前に、まずは冷静に「現在利用可能なリソース」を確認しましょう。

以下の3つのポイントをチェックするだけで、返済の負担を減らせる可能性があります。

  1. 団体信用生命保険(団信)の特約を確認する
  2. 加入している民間保険(医療保険・就業不能保険)を確認する
  3. 公的制度(傷病手当金・障害年金)の受給状況を確認する

ポイント①団体信用生命保険(団信)の特約を確認する

住宅ローンを組む際、ほとんどの方が「団体信用生命保険(団信)」に加入しています。

通常は死亡・高度障害時にローンが完済されるものですが、加入時のプランによっては、病気によるローンの支払いが困難な場合に利用できる「特約」が付帯している場合があります。

▼団信の特約の一例

  • 三大疾病特約:ガン・急性心筋梗塞・脳卒中と診断され、一定の条件を満たした場合にローン残高が0円になる。
  • 全疾病特約:精神疾患を除くあらゆる病気やケガで、一定期間(例:12ヶ月以上)就業不能状態が続いた場合にローン相当額が保険金として支給される。

【注意点】適用条件は入念にチェックする!

「診断されただけで適用されるのか」あるいは「180日以上の就業不能状態が必要なのか」など、特約の適用条件は保険会社によって異なります

まずは手元のローン契約書や保険証券を確認し、団信の窓口へ問い合わせましょう。

ポイント②加入している民間保険(医療保険・就業不能保険)を確認する

団信の特約が使えない場合でも、個人で加入している医療保険や生命保険から給付金が出る可能性があります。

▼民間保険の給付金の一例

  • 入院給付金・手術給付金:まとまった金額をローンの数ヶ月分の返済に充てられる。
  • 就業不能保険:病気やケガで働けない期間、毎月一定額が支払われる。

こちらも、適用条件や期間は会社によりさまざまですので、窓口への迅速なお問い合わせを推奨します。

ポイント③公的制度(傷病手当金・障害年金)の受給状況を確認する

会社員や公務員であれば、健康保険から支給される「傷病手当金」を利用できます。

制度名対象支給内容の目安期間
傷病手当金社会保険加入者給与の約3分の2最長1年6ヶ月
障害年金全ての年金加入者障害の程度に応じた年金額症状が固定、または1年6ヶ月経過後

傷病手当金を受給できれば、収入がゼロになることは避けられます。

まずは勤務先や加入している健康保険組合に相談し、適用条件に合致するかを確認しましょう。

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どうしても支払いが厳しい場合は「リスケジュール」の相談を

保険や公的制度を利用してもなお返済が困難な場合、「住宅ローンを滞納する前」に必ず借入先の金融機関へ相談に行き、返済計画の変更(リスケジュール)の相談をしてください。

金融機関側も、利用者が自己破産したり競売になったりすることは本意ではありません。

現状を正直に相談することで、以下のような柔軟なリスケジュールに応じてくれる場合があります。

  • 一定期間の元金据え置き:数ヶ月〜数年間、利息のみの支払いにしてもらい、月々の負担を大幅に減らす。
  • 返済期間の延長(延長返済):ローンの完済時期を後ろに延ばすことで、毎月の返済額を圧縮する。

ただし、これらのスケジュールはあくまで「支払いの先延ばし」です。
返済期間が延びる分だけ利息の負担が増え、最終的に支払う総額は多くなります。そのため、 病気が長期化して収入が戻る見込みがない場合、数年後に再び行き詰まるリスクがあります。

なお、別の金融機関が貸し出している低金利のローンへ借り換える手段もありますが、病気療養中の場合は「健康状態」がネックとなり、新規の団信に加入できず借り換え審査に通らないケースがほとんどです。
まずは現在の金融機関への相談を優先しましょう。

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病気が理由でローン滞納を放置するとどうなる?

団信や保険などでお金が補填されず、やむなくローンを滞納し続けた場合、最終的に裁判所の手続きに基づく「競売」で家を失うことにもなりかねません。

ここでは、住宅ローンの滞納を続けた場合のリスクを時系列に沿って解説します。

  1. 初期:金融機関から「督促状・催告書」が届き始める
  2. 中期:ローンの分割払いが不可能になる「期限の利益の喪失」
  3. 末期:裁判所による差し押さえと「競売」の開始
  4. 結果:家の落札と「強制立ち退き」の執行

リスク①初期:金融機関から「督促状・催告書」が届き始める

ローンの引き落としができず、滞納が1ヶ月を超えると、銀行から「お支払いをお忘れではありませんか?」といった内容の電話や郵便物が届き始めます。

この初期段階であれば、すぐに不足分を入金するか、事情を説明して相談することで「事故扱い」を免れることも可能です。

ただし、支払日の翌日から「遅延損害金」が日割りで加算されるため、放っておくほど完済すべき金額は膨らんでいきます。

リスク②中期:ローンの分割払いが不可能になる「期限の利益の喪失」

督促を無視して滞納が3ヶ月から6ヶ月ほど続くと、債務者は「期限の利益」を失います。

これは「ローンを分割で支払っても良い」という権利が消滅することを意味し、残りのローン残高すべてを一括で支払うよう迫られます。

数千万円という大金を即座に用意できる人は極めて稀であり、事実上、この段階が「今の家に住み続けながら解決を目指す」ための最終期限となります。

リスク③末期:裁判所による差し押さえと「競売」の開始

一括返済に応じられない場合、金融機関や保証会社は貸し倒れを防ぐために、裁判所を通じて住宅の差し押さえを行います。

これによって「競売」の手続きが本格的に始まります。
競売は、法律に基づいて強制的に家を売却するオークション形式の手続きです。

裁判所の執行官が自宅の現地調査に訪れるほか、物件情報がインターネットや官報で公開されるため、近隣住民や周囲に「ローン破綻したこと」を知られるリスクが急激に高まります。

リスク④結果:家の落札と「強制立ち退き」の執行

競売の入札が進み、落札者(新しい所有者)が代金を納付した時点で、家の所有権は完全に他人のものへと移ります。

こうなると、元の所有者は法的に「不法占拠者」という扱いになり、住み続けることは一切許されません。

万が一退去を拒み続けたとしても、最終的には裁判所による「強制執行」が断行され、家財道具ごと家から叩き出されるという痛ましい結末を迎えます。

また、競売は安値で売買される傾向にあるため、家を失った後も多額の借金が残るケースが珍しくありません。

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病気で住宅ローン返済が困難な時の「任意売却」という選択肢

そんな方のための救済策が、「任意売却」です。

任意売却とは、家の売却代金で住宅ローンが完済できない状態(オーバーローン)であっても、金融機関の同意を得て一般の不動産市場で家を売却することです。

▼競売と任意売却の違い

競売任意売却
売却価格市場価格の5割~7割市場価格に近い金額
退去強制的に退去の必要あり買主との交渉次第で引っ越しまでの猶予ができる
プライバシー✕(競売物件のサイトに掲載される)〇(周囲の人に知られにくい)
引越し費用全て自己負担交渉可能(売却代金から捻出できる可能性あり)
残りのローンの支払い原則的に一括請求分割の交渉が可能

上記に照らして、任意売却は「家を手放す代わりに住宅ローンから解放され、生活を立て直すための最もスムーズな手段」といえる方法です。

特に、病気療養中の方にとって引越し代の捻出は大きなポイントといえます。

ただし、任意売却は一般的な不動産売却とは異なり、専門的な知見やスキルを必要とする取引です。そのため、金融機関とのやり取りや競売を見越したスケジュール調整を手際よく行える専門業者への依頼を強く推奨します。

当社センチュリー21中央プロパティーは、任意売却専門の不動産会社として、多くのお客様の任意売却を成立させてまいりました。

病気で住宅ローン返済が厳しく、保険などの補填も見込めない状況であれば、ぜひ当社にお声がけください。

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◆アンダーローンの場合は「リースバック」も有効な手段

家の売却代金で住宅ローンを完済できる「アンダーローン」の状態であれば、病気により住宅ローンを払えない状況を打破する手段として「リースバック」も選択肢に挙がります。

リースバックとは、専門の不動産会社に自宅を売却した代金で住宅ローンを完済し、その後新しいオーナーに「家賃」を払うことで、そのまま自宅に住み続ける方法です。

ただし、リースバック後の家賃は周辺の相場よりも高いことが多いため、「今度は家賃が払えない」という状況にならないよう、リースバック成立後の支払いシミュレーションは入念に行いましょう。

まとめ

病気という予期せぬ事態で収入が断たれたとき、住宅ローンの重圧は計り知れません。

しかし、団信や保険・公的制度の活用や金融機関への相談など、「今現在使える手段」によって解決の糸口が見えるケースが多いのも事実です。
ご自身の状況と照らし合わせ、試すべき手段はすべて迅速に確認しましょう。

それでもなお、住宅ローンによる家計の破綻が避けられない場合は、最もスムーズな生活の立て直しが望める「任意売却」の決断と実行をおすすめします。

当社センチュリー21中央プロパティーは、任意売却専門の不動産会社として、長年多くのお客様のご売却や生活再建のサポートを成功させてまいりました。団信や保険が使えないご病気で住宅ローンの支払いにお困りの方は、ぜひ一度お声がけください。
お客様1人ひとりにあわせた細やかなお手伝いをお約束いたします。

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この記事の監修者
塩谷 昌則
塩谷 昌則弁護士

エルピス総合法律事務所 代表弁護士/宅地建物取引士
東京大学法学部を卒業後、20年以上にわたり不動産法務の最前線で活躍する不動産トラブル解決のスペシャリスト。東京弁護士会に所属し、弁護士資格に加え宅地建物取引士の資格も有することで、法律と不動産実務の両面から深い専門知識と豊富な経験を持つ。

著書に「事例でわかる 大家さん・不動産屋さんのための改正民法の実務Q&A」がある。メディア出演やセミナー登壇実績も多数。