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住宅ローンを減額する5つの方法と返済が苦しい時の解決策を徹底解説

住宅ローンを減額する5つの方法と返済が苦しい時の解決策を徹底解説

住宅ローンの返済は、多くの家庭にとって家計の最大の負担です。
昨今の物価高騰や金利上昇のニュースを耳にし、「このまま今のローンを払い続けて大丈夫だろうか」「少しでも月々の返済額を減らせないか」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

住宅ローンの返済負担を減らす方法は、「金融機関の切り替え」だけではありません。
現在の収入状況や家族構成、さらには不動産の所有形態によって、最適な手段は異なります。

本記事では、任意売却専門の不動産業者の視点から、住宅ローンを減額する5つの基本手法と、最終手段としての特殊な解決方法について解説します。

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住宅ローンを減額する主な5つの手法

住宅ローンの負担を減らすには、大きく分けて「利息を減らす」「月々の支払額を下げる」「税負担を軽減する」の3つの方向性があります。

まずは、住宅ローン減額のための代表的な5つの手法を見ていきましょう。

  1. 住宅ローンの「借り換え」(最も一般的)
  2. 現在の銀行での「金利交渉」(条件変更)
  3. 「繰り上げ返済」で利息をカット
  4. 返済期間の延長(月々の負担軽減に特化)
  5. 住宅ローン控除の最大活用(実質的な負担軽減)

① 住宅ローンの「借り換え」

最も一般的な減額手法が、現在契約している金融機関から、より低金利を提示している別の金融機関へローンを組み直す「借り換え」です。

新しい金融機関から融資を受けて現在のローンを一括完済し、以降は低金利の新しい金融機関へ返済を続けていく仕組みです。

しかし、借り換えは単なる契約変更ではなく「新規のローン契約」と同じ扱いになるため、現在の年収や勤務状況、物件の担保価値などを踏まえ、あらためて厳しい審査を受けなければなりません。

見落とし厳禁!住宅ローン借り換えに潜む注意点

借り換えは住宅ローンの減額に効果的な手段ですが、その際には以下の3点に注意が必要です。

  • 数十万円〜100万円近い費用がかかる
    借入額の2.2%の事務手数料(3,000万円なら66万円)や抵当権の設定・抹消にかかる登録免許税・司法書士報酬(合わせて数十万円)、印紙代(数万円)など、ある程度まとまって現金が必要になる。
  • 団信の再加入リスク
    ローン借り換えの際は、健康診断の結果を提出し、あらためて団体信用生命保険(団信)に加入する必要があるため、健康上のリスクがある場合は借り換えの実行が困難になることも。
  • 金利タイプ選択の罠(固定から変動へ)
    固定金利から変動金利のローンに借り換える場合、将来的に金利が1%でも上昇した際に返済が立ち行かなくなる可能性がある。

住宅ローン借り換えには、上記のようにさまざまな負担やリスクを天秤にかける必要があることには注意しましょう。

② 現在の金融機関での「金利交渉」

他の金融機関へ移るのではなく、今利用している金融機関に対して金利の引き下げを求める「金利交渉」という手段もあります。

事情により返済が苦しい旨や他の金融機関への借り換えを検討していることなどを伝え、引き止め策として金利優遇を引き出す手法です。
大きな利点として、借り換えの際には必要となる数十万円以上の諸費用を抑えられることが挙げられます。

一方で、「必ずしも応じてもらえるとは限らない」というデメリットも存在します。
金融機関側も利益を削ることになるため、過去に一度も延滞がないことや、他の金融機関の事前審査に通っているといった強力な交渉材料がなければ、門前払いされることも少なくありません。

また、下げられたとしても借り換えほどの劇的な削減効果は期待できないケースがほとんどです。

③ 「繰り上げ返済」による利息カット

手元にある程度まとまった資金がある場合、元金の返済にあてる「繰り上げ返済」は非常に有効です。

支払った金額のすべてが元金に充当されるため、その元金にかかるはずだった将来の利息を丸ごとカットできるからです。

ただし、これには「家計の流動性が失われる」というリスクが伴います。
一度繰り上げ返済に使用したお金は、急に現金が必要になっても戻ってきません。

教育費や老後資金、万が一の病気に備えるための手元資金まで返済に回してしまうと家計が破綻しかねないため、余剰資金の範囲で行うという慎重な判断が求められます。

④ 返済期間の延長(リスケジュール)

月々の支払いが物理的に困難になった際の最終手段として、完済までの期間を延ばす「返済期間の延長(リスケジュール)」があります。
1回あたりの返済額を少なくすることで、目先の生活を立て直すことが可能です。

しかし、この手法には重いペナルティが伴います。
まず、返済期間が延びることで、最終的に支払う総利息額は当初の計画よりも大幅に増加します。

さらに、金融機関の内部評価では「返済困難者」として扱われる可能性が高く、以降の追加融資やクレジットカードの新規作成に悪影響を及ぼしかねません。

こうした理由から、リスケジュールはあくまで一時的な回避策であり、根本的な解決にはならない手法といえます。

⑤ 住宅ローン控除の最大活用

直接的な返済額の減額ではありませんが、税金面から実質的な負担を減らすのが「住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)」の活用です。

これは、年末時点のローン残高に応じて所得税や住民税が還付される制度です。すでに実行している方も多いとは思いますが、あらためて確認してみましょう。

注意すべきは、借り換えや繰り上げ返済を行った結果、ローンの返済期間が「当初の借入日からではなく、変更後から数えて10年未満」になってしまうと、控除の対象外となってしまう点です。

節税効果よりも利息削減効果が上回るかどうか、トータルでのシミュレーションが不可欠となります。

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【徹底比較】借り換え vs 金利交渉 どっちがお得?

減額効果を狙う際、最も多くの人が迷うのが「別の金融機関へ行く(借り換え)」か「今の金融機関で粘る(金利交渉)」かという点です。

前章の内容を踏まえ、それぞれの特徴を比較してみましょう。

借り換えが向いている人

  • 金利差が大きい: 現在の適用金利と他行の提示金利に0.5%以上の差がある。
  • ローン残高が多い: 住宅ローン残高が1,000万円以上残っている。
  • 返済期間が長い: 残りの返済期間が10年以上ある。
  • 健康状態が良い: 借り換え時には改めて「団体信用生命保険(団信)」に加入する必要があるため、健康状態に問題がないことが条件となる。

金利交渉が向いている人

  • 諸費用を抑えたい: ローン借り換えに必要な数十万円の諸費用(登記代、手数料、保証料)を用意するのが難しい。
  • 手続きを楽にしたい: 借り換えは新規ローン契約と同等の書類準備が必要になるが、金利交渉は契約変更(覚書)で済むためスムーズ。
  • 団信に不安がある: 持病などで新しい団信に加入できない場合、現在の金融機関での契約を維持しながら金利だけを下げるほうが妥当。

比較表:借り換え vs 金利交渉

項目借り換え(他の金融機関)金利交渉(同じ金融機関)
金利削減幅大(ネット銀行などの最安値を狙える)中〜小(銀行の規定範囲内に限定される)
諸費用高(数十万円〜100万円程度)低(数千円〜数万円の印紙代・手数料のみ)
審査の厳しさ厳しい(新規審査と同等)比較的緩やか(延滞がなければ検討可能)
団信の再加入必要(健康状態が問われる)不要(現在の契約を継続)
手続きの手間非常に煩雑比較的簡単

上記に照らして、「まずは現在の金融機関に金利交渉を行い、結果が得られなければ借り換えを検討する」といった手法も検討してみましょう。

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住宅ローン返済が苦しくて減額したい場合の特殊な解決策

ここまでは一般的な金融機関との取引の話でしたが、中にはすでに支払いが苦しく、審査に通らないといった深刻な事情を抱えている方もいらっしゃるかと思います。

そこでこの章では、住宅ローン減額に関する2つの解決策をご紹介します。

  1. リースバックの検討:住み続けながらローンを完済
  2. 住宅ローンを支払えなくなる前に!「任意売却」という選択肢

解決策①リースバックの検討:住み続けながらローンを完済

「住宅ローンの支払いがきついが、子供の学区を変えたくない」「引っ越したくない」という場合に有効なのがリースバックです。

リースバックとは、専門の不動産会社に自宅を売却した代金で住宅ローンを完済し、その後新しいオーナーに「家賃」を払うことで、そのまま自宅に住み続ける方法です。
交渉次第で、将来的な家の買い戻しをオプションとしてつけることも可能です。

家の所有権こそ失ってしまうものの、生活環境を変えずに住宅ローン問題を解決し、その後の固定資産税などが不要になるため非常に有効な手段といえます。

ただし、リースバック後の家賃は周辺の相場よりも高いことが多いため、「住宅ローンはなくなったけれど今度は家賃が払えない」という状況になれば、結局は家を失うことにもなりかねません。そのため、実行前には入念な確認が必要になります。

また前提の条件として、リースバックは原則的に「アンダーローン(=家の売却代金で住宅ローンを完済できる状態)」でのみ利用できる手段であることには注意が必要です。
「オーバーローン(=家の売却代金で住宅ローンを完済できない状態)」の場合は、後述する任意売却を検討するのが現実的な解決方法となります。

解決策②家が競売にかかる前に!「任意売却」という選択肢

今月や来月の住宅ローンを支払うことがすでに難しい上、家の売却代金でもローンを払いきれないオーバーローンの状態であれば、任意売却が最善の手段となります。

任意売却とは、金融機関の合意を得て、自分の意思で通常の不動産売買と同じように売却する手段のことをいいます。

住宅ローンの滞納が続けば、裁判所の手続きに基づく「競売」で強制的に家を処分されてしまいます。
家を手放すという点では任意売却も同じですが、競売と比べて以下の通り非常に多くの利点があり、売却後の生活が格段に立て直しやすいことが最大のメリットです。

競売任意売却
売却価格市場価格の5割~7割市場価格に近い金額
退去強制的に退去の必要あり買主との交渉次第で引っ越しまでの猶予ができる
プライバシー✕(競売物件のサイトに掲載される)〇(周囲の人に知られにくい)
引っ越し費用全て自己負担交渉可能(売却代金から捻出できる可能性あり)
残りのローンの支払原則的に一括請求分割の交渉が可能

任意売却は、決断と実行が早ければ早いほど有利な条件で進めやすくなるため、住宅ローンの滞納が避けられない場合は迅速な決断をおすすめいたします。

当社センチュリー21中央プロパティーは、任意売却専門の不動産会社として多くのお客様の任意売却を成功に導いてまいりました。
相談は無料ですので、お困りの方はぜひお気軽にお声がけください。

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まとめ:住宅ローン減額は「早めの行動」が最大の節約術

住宅ローンの減額対策において、何よりも重要なのは「1日でも早く行動に移すこと」です。

低金利の恩恵を受けられる借り換えや、利息を大幅にカットできる繰り上げ返済は、ローン残高が多く残りの期間が長いほど、その節約効果は最大化されます。

また、現在の返済が苦しく、家計が限界に近い状態にあるのなら、金融機関から差し押さえの通知が届く前にリースバックや任意売却といった「再起を図るための選択肢」を検討しなければなりません。

住宅ローンの減額や滞納についてお困りの方やご不明点のある方は、ぜひ一度当社にご相談ください。
社内弁護士と長年の経験を持つ任意売却のプロが、お客様のお悩みに応じて最適なご提案をいたします。

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この記事の監修者
塩谷 昌則
塩谷 昌則弁護士

エルピス総合法律事務所 代表弁護士/宅地建物取引士
東京大学法学部を卒業後、20年以上にわたり不動産法務の最前線で活躍する不動産トラブル解決のスペシャリスト。東京弁護士会に所属し、弁護士資格に加え宅地建物取引士の資格も有することで、法律と不動産実務の両面から深い専門知識と豊富な経験を持つ。

著書に「事例でわかる 大家さん・不動産屋さんのための改正民法の実務Q&A」がある。メディア出演やセミナー登壇実績も多数。