住宅ローンの返済が苦しい場合、競売を避けるための手段として有効な「任意売却」。
しかし、すべてのケースで必ずしも任意売却ができるわけではなく、状況やタイミングによっては手続きを進められないことがあります。
もし「任意売却はできない」と断られてしまえば、最終的には競売となり、大切な自宅を強制的に失うことになりかねません。
本記事では、任意売却ができない代表的な10のケースと、他社で断られた場合でも解決に導くための対処法について解説します。
目次
- 1 そもそも任意売却ができないとどうなるのか?3つのリスク
- 2 任意売却ができない・断られる代表的なケース10選
- 2.1 ケース①:競売の開札期日が迫り「時間切れ」となっている
- 2.2 ケース②:連帯保証人や共有名義人、地主の「同意」が得られない
- 2.3 ケース③:税金等の滞納により行政から「差し押さえ」を受けている
- 2.4 ケース④:債権者(金融機関)が任意売却を認めていない
- 2.5 ケース⑤:ローン残債に対して売却額が低すぎるため、「債権者の合意」が得られない
- 2.6 ケース⑥:違反建築や事故物件などで「買い手」がつかない
- 2.7 ケース⑦:マンション管理費や修繕積立金の滞納額が巨額である
- 2.8 ケース⑧:所有者の意思確認ができない(認知症・行方不明など)
- 2.9 ケース⑨:依頼した不動産会社の「実績・交渉力」が不足している
- 2.10 ケース⑩:住宅ローンの滞納がまだ始まっていない(正常返済中)
- 3 「任意売却できない」と言われた場合の対処法と流れ
- 4 任意売却を成功に導く不動産会社選びのポイント3選
- 5 まとめ:任意売却できないケースでも専門家の介入で解決できる可能性がある
- 6 任意売却ができないケースに関してよくある質問
そもそも任意売却ができないとどうなるのか?3つのリスク
任意売却が成立せず、住宅ローンの滞納が続いた場合に待ち受けているリスクは、主に以下の3点です。
- 最終的に「競売」となり強制的に売却される
- 市場価格の約5~7割程度で安く叩き売られてしまう
- 残債が多く残り、給与差し押さえや自己破産の可能性が高まる
リスク①:最終的に「競売」となり強制的に売却される
最も大きなリスクは、金融機関などの債権者が裁判所に申し立てを行い、自宅が競売にかけられることです。
競売とは、借金の返済ができなくなった債務者の不動産を、裁判所が強制的に売却し、その代金を返済に充てる手続きを指します。
競売の手続きが進むと、所有者の意思とは無関係に売却スケジュールが決定され、最終的には強制退去を余儀なくされます。
プライバシーを守ることも難しく、新聞やインターネットで物件情報が公開されるため、近隣住民に事情を知られる可能性も高まります。
リスク②:市場価格の約6~7割で安く叩き売られてしまう
競売による落札価格は、一般の不動産市場で取引される価格(市場価格)よりも大幅に低くなる傾向があります。
一般的に、競売の基準価格は市場価格の約6~7割程度に設定されることが多く、実際の落札価格も相場より低くなるのが通例です。
任意売却であれば市場価格に近い金額で売却できる可能性がありますが、競売になってしまうと、本来なら返済に充てられたはずの資産価値を大きく損なうことになります。
リスク③:残債が多く残り、給与差し押さえや自己破産の可能性が高まる
競売で自宅が安く売却されるということは、その分だけ住宅ローンの「残債」が多く残ることを意味します。
自宅を失った後も、残った多額の借金の返済義務はなくなりません。
もし残債の一括返済を求められて支払えない場合、連帯保証人に請求がいくだけでなく、給与や預金の差し押さえを受ける可能性があります。
結果として、生活を再建するために自己破産を選択せざるを得ない状況に追い込まれるケースも少なくありません。
任意売却ができない・断られる代表的なケース10選
「任意売却をしたい」と希望しても、物理的・法的な制約や関係者の合意が得られないなどの理由で、手続きが進められないことがあります。
任意売却ができない、あるいは不動産会社から断られる代表的なケースは、以下の通りです。
- 競売の開札期日が迫り「時間切れ」となっている
- 連帯保証人や共有名義人、地主の「同意」が得られない
- 税金等の滞納により行政から「差し押さえ」を受けている
- 債権者(金融機関)が任意売却を認めていない
- ローン残債に対して売却額が低すぎるため、「債権者の合意」が得られない
- 違反建築や事故物件などで「買い手」がつかない
- マンション管理費や修繕積立金の滞納額が巨額である
- 所有者の意思確認ができない(認知症・行方不明など)
- 依頼した不動産会社の「実績・交渉力」が不足している
- 住宅ローンの滞納がまだ始まっていない(正常返済中)
ケース①:競売の開札期日が迫り「時間切れ」となっている
任意売却にはタイムリミットがあり、競売の開札期日の前日までにすべての取引を完了させる必要があります。
しかし、実務的には債権者との交渉や販売活動、買主のローン審査などに一定の期間を要するため、開札期日の直前に相談しても間に合わないことがほとんどです。
一般的には、競売の開札期日まで残り1~2ヶ月を切っていると、時間的な制約から任意売却は極めて困難になります。
ケース②:連帯保証人や共有名義人、地主の「同意」が得られない
任意売却を行うには、単独所有者だけでなく、関係するすべての人の同意が不可欠です。
同意が必要な関係者は、以下の通りです。
- 連帯保証人・連帯債務者:売却後の残債について責任を負うため、売却価格や条件への同意が必要です。
- 共有名義人:物件が夫婦や親族との共有名義(共有持分)になっている場合、全員の合意がなければ売却できません。
- 地主:借地権付き建物を売却する場合、底地を所有する地主の承諾が必要です。
これらの関係者と連絡が取れない、あるいは感情的な対立で協力を拒否された場合、任意売却を進めることはできません。
ケース③:税金等の滞納により行政から「差し押さえ」を受けている
住宅ローンだけでなく、固定資産税や住民税などの税金を長期滞納していると、自治体によって不動産に「差し押さえ(差押え)」の登記がなされます。
任意売却を成立させるには、売却代金の一部を納税に充てるなどして役所と交渉し、この差し押さえを解除してもらわなければなりません。
しかし、滞納額が極端に多額であったり、役所側が解除に応じない姿勢を示したりする場合は、売却自体が不可能となります。
ケース④:債権者(金融機関)が任意売却を認めていない
住宅ローンの債権者である金融機関や保証会社(サービサー)が、任意売却に同意しないケースです。
特に、過去の返済状況が悪質であると判断された場合や、債権者が「競売の方が回収見込みが高い」と判断した場合は、任意売却の申し出を拒否されることがあります。
任意売却はあくまで債権者の「恩情」や「経済合理性」に基づく合意によって成り立つ手続きであるため、債権者の許可は絶対条件です。
なお、当社センチュリー21中央プロパティーには債務整理に強い社内弁護士が常駐しており、金融機関やサービサー(債権回収会社)といった債権者との複雑な交渉を、法的な根拠に基づいた圧倒的な交渉力で有利かつスムーズに代行します。
ケース⑤:ローン残債に対して売却額が低すぎるため、「債権者の合意」が得られない
物件の市場価値が著しく低く、売却しても住宅ローンの残債がほとんど減らない場合、債権者が売却を認めないことがあります。
特にオーバーローンの状態が深刻で、売却代金から仲介手数料や登記費用、引越し費用(ハンコ代)などを差し引くと、手元に残る回収額があまりに少ない場合などは交渉が難航します。
債権者にとってメリットがないと判断されれば、競売手続きを優先される可能性があります。
ケース⑥:違反建築や事故物件などで「買い手」がつかない
任意売却を進める許可が出ても、肝心の「買い手」が見つからなければ売買は成立しません。
以下のような物件は市場での需要が低く、売却活動が難航する傾向があります。
- 違反建築物:建ぺい率や容積率オーバーなど、再建築ができない物件。
- 事故物件:自殺や孤独死などがあった心理的瑕疵のある物件。
- 立地条件:災害リスクが高い区域や、接道義務を満たしていない土地。
通常の不動産会社では買い手を見つけられず、「売却不能」として扱われることがあります。
ケース⑦:マンション管理費や修繕積立金の滞納額が巨額である
マンションの場合、管理費や修繕積立金の滞納分は、次の所有者(買主)に支払い義務が承継されます。
そのため、滞納額が数百万円単位で巨額になっていると、買主はその分を差し引いた金額でしか購入を検討しません。
結果として売却価格が大幅に下がり、債権者が求める回収額に届かなくなるため、任意売却の合意が得られなくなります。
ケース⑧:所有者の意思確認ができない(認知症・行方不明など)
不動産の売却には、所有者本人の明確な意思確認が必要です。
所有者が認知症で判断能力を喪失している場合や、行方不明で連絡が取れない場合は、そのままでは売買契約を締結できません。
この場合、成年後見人の選任や不在者財産管理人の選任といった法的な手続きが必要となり、時間と費用がかかるため、競売の期限に間に合わないことがあります。
ケース⑨:依頼した不動産会社の「実績・交渉力」が不足している
実は「任意売却できない」と言われる理由の中で意外と多いのが、依頼した不動産会社の力量不足です。
任意売却は通常の不動産取引とは異なり、債権者や役所との複雑な利害調整や、法的な知識を要する高度な交渉が求められます。
一般の仲介会社や、実績の浅い会社に依頼してしまうと、本来ならまとまるはずの交渉が決裂し、「うちでは扱えない」と匙を投げられてしまうことがあります。
なお、当社センチュリー21中央プロパティーには、5,000件以上の任意売却サポート実績と圧倒的なノウハウがあります。
他社では進めることができなかった困難な案件でも、任意売却を成立させる確かな実力がございますので、どうぞご安心のうえお問合せください。
ケース⑩:住宅ローンの滞納がまだ始まっていない(正常返済中)
任意売却は、原則として「信用情報の事故(期限の利益の喪失)」が発生していることが前提の手続きです。
つまり、住宅ローンを正常に返済している段階では、金融機関は「まだ返済能力がある」とみなすため、任意売却(抵当権の抹消)には応じません。
滞納前であれば、まずは金融機関への返済条件の変更(リスケジュール)相談や、通常売却での完済を目指すことになります。
「任意売却できない」と言われた場合の対処法と流れ
もし不動産会社や金融機関から「任意売却は無理だ」と言われても、すぐに諦める必要はありません。
アプローチを変えることで状況が打開できる可能性があります。
具体的な対処法を、以下のステップごとに解説します。
- まずは諦めずに「任意売却専門」の不動産会社に相談する
- 債権者や役所との交渉により、売却条件の調整を試みる
- 通常の売却が困難な場合は「買取」や「リースバック」を検討する
- どうしても売却できない場合は弁護士と連携し法的整理を視野に入れる
Step1.まずは諦めずに「任意売却専門」の不動産会社に相談する
不動産会社に断られた場合、その理由が「会社のノウハウ不足」である可能性を疑いましょう。
任意売却に特化した専門会社であれば、債権者ごとの交渉癖を熟知しており、難易度の高い案件でも解決策を提示できるケースが多々あります。
セカンドオピニオンとして、実績豊富な専門業者へ早急に相談することが最優先です。
Step2.債権者や役所との交渉により、売却条件の調整を試みる
税金の滞納で差し押さえがある場合や、債権者の同意が得られない場合は、交渉の余地がないか再確認します。
具体的には、売却代金配分案(配分表)を見直し、役所への納付額を調整したり、引越し費用の捻出を諦めて債権者への返済を優先したりするなど、条件面での譲歩案を作成します。
この調整は専門知識を持つプロのアドバイスが必須です。
Step3.通常の売却が困難な場合は「買取」や「リースバック」を検討する
一般市場で買い手が見つからない場合は、不動産会社による「直接買取」や、投資家への売却を検討します。
また、自宅に住み続けたい場合はリースバック(売却後に賃貸として住む)という選択肢もあります。
買取であれば、販売期間が不要なため、競売の期日が迫っていても即座に現金化し、債務を清算できる可能性があります。
なお、当社センチュリー21中央プロパティーでは、任意売却を併用したリースバックについても社内弁護士がサポートし、住み慣れた自宅に住み続けたいというご希望を叶えるための高度な条件交渉を行います。
Step4.どうしても売却できない場合は弁護士と連携し法的整理を視野に入れる
物理的・法的にどうしても任意売却が不可能な場合は、競売を受け入れざるを得ないこともあります。
その際は、弁護士と連携して自己破産や個人再生といった債務整理の手続きを並行して進めることが重要です。
早めに法的整理の準備をしておくことで、競売後の残債免責や、生活再建に向けたスタートをスムーズに切ることができます。
任意売却を成功に導く不動産会社選びのポイント3選
任意売却の成否は、パートナーとなる不動産会社選びで9割が決まると言っても過言ではありません。
任意売却を成功に導く不動産会社選びのポイントは、主に以下の3つです。
- 任意売却に特化した専門部署や実績豊富な担当者がいるか
- 金融機関や役所、サービサーとの複雑な交渉に強いか
- 弁護士や司法書士などの専門家と連携体制があるか
ポイント①:任意売却に特化した専門部署や実績豊富な担当者がいるか
ホームページ等を確認し、「任意売却」を専門的に扱っているかを確認してください。
「不動産全般を扱っています」という会社よりも、任意売却専門の部署や相談窓口を設けている会社の方が、圧倒的にノウハウが蓄積されています。
解決事例の数や、担当者の経験年数も重要な判断材料です。
当社センチュリー21中央プロパティーには、任意売却専門の不動産会社として積み上げてきた5,000件以上の実績があり、お客様の今後の人生をより良いものにするための売買契約締結を全力で目指します。
ポイント②:金融機関や役所、サービサーとの複雑な交渉に強いか
任意売却の業務の大部分は「交渉」です。
債権回収会社(サービサー)や税金を管轄する役所に対し、粘り強く交渉して有利な条件を引き出せるかがカギとなります。
相談時に「〇〇銀行(債権者)の傾向はどうですか?」と質問し、具体的な回答が返ってくる会社は信頼できるでしょう。
ポイント③:弁護士や司法書士などの専門家と連携体制があるか
任意売却は、借金問題や相続、離婚問題などが複雑に絡み合うため、不動産知識だけでは解決できないことがあります。
社内に弁護士が在籍している、あるいは提携する司法書士とスムーズに連携できる体制がある会社であれば、法律面のリスクケアも万全に行えます。
ワンストップで法的なサポートまで受けられるかは、安心感に大きく直結します。
当社では、社内弁護士が法的視点から売買契約書の内容を精査するため、売主に不利な解除条件や損害賠償条項、トラブルにつながる曖昧な表記がないか厳格にチェックし、安全な取引を保証します。
まとめ:任意売却できないケースでも専門家の介入で解決できる可能性がある
任意売却は、競売による強制退去や安値売却を防ぎ、再出発のための資金や時間を確保できる有効な手段です。
しかし、タイミングや物件状況、関係者の同意など、様々なハードルにより「できない」と判断されるケースも存在します。
重要なのは、一度断られたからといって諦めず、実績のある専門家に再相談することです。
当社「センチュリー21中央プロパティー」には、以下の強みがあります。
- 5,000件以上の相談実績:他社では進めることができなかった困難な案件や、競売の期限が迫っている緊急性の高い状況でも確実な任意売却を成立させる実力があります。
- 専門スタッフによる交渉代行:債権者や役所との交渉を全面的に代行し、お客様にとって最善の結果を追求します。
- ワンストップサポート:「売却して終わり」ではなく、任意売却後の残債務の返済計画の策定、滞納していた税金の処理、生活再建に向けたお引越しの手配まで丸ごとサポートします。
- 費用負担ゼロ:弁護士相談費用や仲介手数料など、売却に伴う費用は一切ございません。
「もう手遅れかもしれない」「他社で断られてしまった」とお悩みの方も、まずは一度ご相談ください。
経験豊富な専門スタッフが、あなたの状況に合わせた最適な解決策をご提案いたします。
任意売却ができないケースに関してよくある質問
任意売却ができないケースに関してよくある質問と、その回答をいくつかご紹介します。
Q1.他社で「任意売却できない」と断られた不動産でも相談できますか?
A.はい、ぜひ当社「センチュリー21中央プロパティー」にご相談ください。
他社で断られた理由の多くは、その会社の「交渉力不足」や「販路不足」によるものです。
当社のように実績豊富な専門会社であれば、粘り強い交渉や独自の販売ルートを駆使して、任意売却を成立させられる可能性が十分にあります。
諦める前に、セカンドオピニオンとしてお問い合わせください。
Q2.競売開始決定通知書が届いてからでも間に合いますか?
A.時間は限られていますが、まだ間に合う可能性があります。
「競売開始決定通知書」が届いた段階であれば、まだ開札期日まで数ヶ月の猶予があるケースが一般的です。
ただし、一日遅れるごとに解決の選択肢は狭まっていきます。
通知書が届いたら、一日も早く専門家へ連絡し、手続きに着手することで成功率を高められます。
Q3.自己破産をする場合でも任意売却をする意味はありますか?
A.はい、大きな意味があります。
自己破産をする場合でも、競売より任意売却の方が高値で売却できるため、破産管財人や債権者の心証が良くなり、手続きがスムーズに進むことがあります。
また、任意売却であれば引越し費用を売却代金から捻出できる可能性があり(債権者の合意が必要)、破産後の生活再建資金を確保しやすくなるというメリットもあります。

