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不動産相続の相談先はどこが正解?窓口別の比較と選び方を解説

不動産相続の相談先はどこが正解?窓口別の比較と選び方を解説

不動産の相続は、人生で何度も経験することではありません。
いざ直面すると、「何から手をつければいいのか」「誰に相談するのが正解なのか」と迷ってしまう方が大勢いらっしゃるのが実情です。

相続財産の中でも、不動産は「分割しにくい」「価値が分かりにくい」「維持費がかかる」という3つの難点があるため、相談先を間違えると後々に大きなトラブルや損害を招く恐れがあります。

本記事では、不動産相続の窓口別の比較や状況に合わせた選び方、そして解決までの流れを徹底解説します。

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不動産の相続相談はどこでする?主な窓口を徹底比較

不動産の相続相談ができる窓口は、大きく分けて4つあります。それぞれ得意分野や役割が異なるため、まずは一覧で特徴を確認しましょう。

相談先得意なこと費用(相談時)依頼するメリット
①不動産会社売却・査定・有効活用基本無料市場価値が分かり、現金化や運用のサポートが受けられる。
②税理士相続税の申告・節税初回無料〜有料税金処理を一任することで税務リスクを回避し、納税額を抑えられる。
③司法書士名義変更(相続登記)初回無料〜有料書類収集や登記手続きの代行により正確な名義変更ができる。
④弁護士遺産分割の争い・調停初回無料〜有料親族間のトラブルを法的に解決できる。
その他の相談先:市区町村の役所、法テラス、法務局、銀行など

窓口①:不動産会社 – 市場価格の査定が可能

1つ目の相談先候補は、不動産会社です。

▼相談先としての不動産会社の強み

  • 市場価値の把握
    相続税評価額ではなく、実際に相続した(あるいは相続する予定の)不動産をいくらで売れるのか(市場価格)の査定を無料で行ってくれる。
  • 実際の売却サポート
    遺産分割協議で「不動産を売って現金を分けたい(換価分割)」という場合に、早期売却のサポートが受けられる。
  • 出口戦略の提案
    賃貸に出す、駐車場にする、あるいは解体して売却するなど、収益性とコストを考えた提案が受けられる。

不動産の市場価格を査定してもらえることが最大の特徴で、「相続した(あるいはする予定の)不動産は〇〇万円の価値がある」という具体的な金額を相続人同士で把握できます。

この査定額を基準にすることで、相続時の不動産の分割方法や相続後の売却・活用の方針を具体的に決めることができるため、可能であれば相続前に相談しておくのがベストです。

これに加え、実際の売却サポートや出口戦略の提案もワンストップで依頼できる場合が多く、「売りたい」「賃貸として利用したい」などの方向性があらかじめ決まっている場合にも、相談先として非常に頼りになる存在といえます。

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窓口②:税理士 – 相続税の申告が必要・または節税対策をしたい場合

2つ目の相談先候補は、税理士です。

▼相談先としての税理士の強み

  • 税務署への申告
    相続開始を知った翌日から10ヶ月以内に行わなければならない申告を正確に代行してくれる。
  • 適正な評価計算
    税制上の制度を利用することで、相続税の基準となる「評価額」を抑えるアドバイスなどを受けられる。
  • 二次相続への備え
    今回の相続だけでなく、将来発生する次の相続(二次相続)も見据えた節税アドバイスが受けられる。

税理士は、税金計算・処理のプロとして主に相続税関連の相談がメインとなります。

相続する不動産が都心にある場合や、不動産に加えて相当額の預貯金を相続する場合など、1人あたり3,600万円を超えるような場合は相続税の対象となるため、必ず相談するべき相手です。

特に不動産は相続税を決めるための評価方法が複雑で、素人判断では難しい場面も多いため、税理士の力が必要不可欠になります。
また、相続税を抑えたい場合にも税理士の助言が必要です。

窓口③:司法書士 – 名義変更(相続登記)をスムーズに行いたい場合

3つ目の相談先候補は、司法書士です。

▼相談先としての司法書士の強み

  • 書類収集と作成の代行
    膨大な戸籍謄本の取り寄せや、法的に有効な「遺産分割協議書」の作成を一手に見受けてくれる。
  • 相続登記
    相続後に登記簿上の名義を変更・登録する相続登記を依頼できる。相続登記は2024年4月より義務化されており、正当な理由なく登記を行わないと10万円以下の過料が課される可能性がある。

財産相続の際は、被相続人(財産を遺した人)の戸籍収集や遺産分割協議書の作成など、書類を巡る煩雑な手間が発生しますが、これを一手に引き受けてくれるのが司法書士です。

また、不動産の相続登記を本人に代わって進められるのは司法書士だけであるため、原則として不動産の相続時にはマストで相談することになるでしょう。

親族間で誰が相続するか既に決まっており、争いや税金の心配もなさそうであれば、司法書士への相談のみで完了するケースも数多く存在します。

◆司法書士と行政書士の違いは?
司法書士とよく似た相談先として、「行政書士」という相談先も存在します。両者はいずれも書類作成のプロですが、先述の通り相続登記を依頼できるのは司法書士だけであるため、不動産の相続時にはワンストップで登記まで行える司法書士への相談が適切です。
一方で、口座や車の名義変更だけであれば、司法書士に比べてコストが押さえられる行政書士への依頼も有効な手段となります。

窓口④:弁護士 – 親族間でトラブルになりそう・または既に揉めている場合

4つ目の相談先候補は、弁護士です。

▼相談先としての弁護士の強み

  • 法的代理人としての交渉
    他の相続人と直接連絡を取りたくない場合、代理人として交渉を代行してくれる。
  • 遺産分割調停・審判
    話し合いで解決しない場合、裁判所を介した手続き(調停や審判)をスムーズに進め、依頼人の正当な権利を守る。

弁護士は、相続人同士でのトラブル解決や法的な助言を依頼できる法律のプロです。

不動産会社や司法書士・税理士といった弁護士以外の相談先では、民法72条に基づき利益が対立する当事者間の交渉(揉め事の仲裁)を行うことは法律で禁じられています。
そのため、「兄が実家を独り占めしようとしている」「疎遠な相続人がいて連絡がつかない」といったトラブルを抱えている場合、弁護士への相談が適切な選択となります。

相続人間の対立が深まる前に、法的な観点から「何が正当な主張か」を整理してもらうことが、早期解決への唯一の道です。

その他の窓口:市区町村の役所、法テラス、法務局、銀行など

ご紹介した4つの相談先以外にも、状況に応じて利用できる相談先がありますので、合わせてご紹介します。

  • 市区町村の役所(無料相談会)
    多くの自治体で弁護士や司法書士による無料相談会が定期開催されており、「まずは何をすべきか方向性を知りたい」という初期段階の相談に適切。相談時間は20〜30分程度と短く、具体的な書類作成までは依頼できない。
  • 法テラス(日本司法支援センター)
    経済的に余裕がない方を対象に、無料の法律相談や弁護士費用の立て替えを行っている公的機関。ただし利用には収入や資産の制限がある。
  • 法務局
    不動産登記を管轄する機関で、登記申請書の書き方などの手続き面について窓口で教えてもらえる。ただし、「誰が相続するのが得か」といったアドバイスや、書類の代理作成は行っていない。
  • 銀行(信託銀行)
    預金、証券、不動産を含めた「資産全体」の整理を丸投げできる。多額の資産があり、費用がかかってもいいから一括で任せたいという富裕層向け。

このように、主要4つの相談先以外は、「詳細な相談先の特定」や「特定の条件下」に役立つ窓口といえます。

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不動産の相続相談をスムーズに進めるための準備物

相談に行く際、窓口を問わず以下のものを用意しておくと話がスムーズに進み、より具体的なアドバイスが得られます。

  1. 固定資産税の納税通知書
    毎年4月〜5月頃に届く書類。「課税明細」の欄に土地・建物の評価額が記載されており、これが相談時の第一資料になる。
  2. 登記済証(権利証)または登記識別情報
    不動産の正確な所在や面積、権利関係を確認するために必要。
  3. 親族関係がわかるメモ(家系図)
    「誰が亡くなり、相続人は誰と誰か」を簡単に図にしたものでOK。誰がどのくらいの割合で相続する権利があるか(法定相続分)を判断する材料になる。

これらの書類を用意した上でご自身に合う窓口に相談することで、相続に関する疑問の解消され、その後取るべき行動がはっきりと定まってきます。

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良い相談先を見極める3つのポイント

残念ながら、すべての窓口が不動産相続に詳しいわけではありません。相続に関して有意義な相談ができるよう、以下の3点をチェックしましょう。

  1. 不動産相続の実績が豊富か
  2. 他業種との連携(ワンストップ体制)があるか
  3. 無理に売却を勧めてこないか

ポイント①:不動産相続の実績が豊富か

不動産会社であれば「相続物件の売却実績」、士業であれば「相続専門の特設サイトがあるか」などを確認しましょう。

特に税理士は法人税や所得税の案件がメインの事務所も多いため、「相続税の申告件数」や実績を確認するのがよいでしょう。

公式サイトのほか、SNSなどで評判を確認するのも有効な手段です。

ポイント②:他業種との連携(ワンストップ体制)があるか

不動産相続は、「登記+税金+売却」といった複数の要素が絡み合い、素人では「いつ、誰に相談するか」を判断するのが難しい場合があります。 

そのため、「提携している司法書士を紹介できます」「税理士と一緒に話を聞きます」というような、ワンストップ体制を整えている不動産会社や事務所を選ぶと、窓口が一本化されて非常に楽になります。

なお、当社センチュリー21中央プロパティーでは、各種士業との連携に加えて社内に不動産相続に実績のある弁護士が在籍しており、複雑な相続不動産でも丸投げでお任せいただけます。

ポイント③:無理に売却を勧めてこないか

良い相談先は、依頼主の利益を第一に考えます。

特に不動産会社では、「とりあえず今すぐ売りましょう」と急かすのではなく、維持する場合のコストや将来のリスクも含めて、客観的な選択肢を提示してくれる会社を選びましょう。

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まとめ

不動産相続の相談先は、「出口(どうしたいか)」によって決まります。

  • 不動産を売りたい・貸したい: 不動産会社
  • 税金の処理を依頼したい: 税理士
  • 相続の手続きを任せたい: 司法書士
  • トラブルを解決したい: 弁護士

もし、まだ「どうすればいいか決まっていない」というのであれば、まずは不動産会社に相談し、物件の価値を把握することから始めるのが最も合理的です。

価値がわかれば、税金の目安もつき、家族との話し合いも具体的に進められます。

当社センチュリー21中央プロパティーでは、不動産相続に精通した専門スタッフが査定から売却、提携士業との連携までワンストップでサポートいたします。

「何から始めればいいかわからない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。

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不動産相続の相談先についてのQ&A

不動産相続の相談先について、よくあるご質問とその回答をいくつかご紹介します。

Q1. 実家が遠方だけど、地元の不動産屋に相談すべきですか?

A.原則として、「物件がある地域の不動産会社」に相談するのがベストです。

その地域の需要や相場感に精通しているため、高値での売却や適切な活用提案が期待できます。

Q2. 無料相談だけで終わらせてもいいですか?

A.もちろん問題ありません。

多くの不動産会社や士業事務所が初回無料相談を行っているのは、まず状況を知ってもらうためです。

提案内容に納得がいかなければ、その場で契約する必要はありません。

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この記事の監修者
塩谷 昌則
塩谷 昌則弁護士

エルピス総合法律事務所 代表弁護士/宅地建物取引士
東京大学法学部を卒業後、20年以上にわたり不動産法務の最前線で活躍する不動産トラブル解決のスペシャリスト。東京弁護士会に所属し、弁護士資格に加え宅地建物取引士の資格も有することで、法律と不動産実務の両面から深い専門知識と豊富な経験を持つ。

著書に「事例でわかる 大家さん・不動産屋さんのための改正民法の実務Q&A」がある。メディア出演やセミナー登壇実績も多数。